インド


インドから世界へ渡った、愛らしい染色技法「更紗」

更紗(さらさ)は、様々な文様を木型で表現し、ハンコを押すように生地に描く染色技法をいいます。紀元前後には既にインドに存在していたといわれており、15世紀の大航海時代以降、日本をはじめとするアジアはもちろん、ヨーロッパでも熱烈に受け入れられ、まさに世界を席巻しました。

そんなインド更紗の伝統を受け継ぎ、現在も村全体で染色作業に従事しているのが、首都ニューデリーから車で約4時間、インド北部に位置するバグルー村です。

ここでの作業工程は、すべて手作業です。デザインのベースとなる木型はもちろん、染色、乾燥まで、昔ながらのやり方です。それ故に発生する少しのデザインのズレもありますが、一度この特別な風合いを味わえば、現代の機械プリントが味気なく感じてしまうに違いありません。