こちらの工房では、蚕(かいこ)のエサになる桑の栽培から、シルクづくりが始まります。ちなみに工房の名前「Mulberries」とは英語で桑という意味です。
蚕から繭(まゆ)ができると、次は撚糸(ねんし)という工程、つまり糸を紡ぐ作業です。繭からシルクができるといっても、上の写真をご覧になるとわかるようにこの時点では糸が細すぎるため、編むのも大変だし強度もありません。また、繭の状態だと糸を取り出しづらいので、写真のようにお湯につけ、細い糸を取り出しながら束ねるのです。
こうしてできたのが生糸、つまりローシルク(raw silk)です。
この状態だとかなり固く、いわゆる日本人のイメージするシルクではありません。アジアではローシルクで織られた商品もたくさんあるんですけどね。で、ここから精錬という、生糸に含まれるたんぱく質や不純物を取り除く作業に入ります。この撚糸と精錬作業にはやり方に種類がたくさんあり(特に撚糸)、それによってシルクの艶、なめらかさ、やわらかさが変わってくるのです。
次回に続く。
ネクタイ専門店TUNDRA(ツンドラ)が投稿いたしました。